閉じ込める5題





『本人の了承は受けていますよ。えぇ…では後日書類を送付しましょう。まぁ、急な話ですが、私もここ数年ずっと秘書もつけずにやってきたもので。…そう言って頂けるとうれしいですよ。ではまた視察に行かせて頂きますから』


遠くで声が聞こえた。
しかし、遠くだと思っていたのは、イザーク自身の意識が覚醒していなかっただけで。
霞がかかった頭が段々しっかりしてくると、その声は遠くで聞こえていたものではなかった。
イザークの耳元。
アスランは、イザークの横たわっているベッドに座って、携帯で話をしていた。
『はいはい…判っていますよ。では、失礼します』
笑いながら、楽しそうにアスランは電話を切った。


「目が覚めた?おはよう。イザーク」
目を開けていたイザークに気がついて、アスランが彼女の顔にかかっていた髪を払ってやる。
「…触らないでください」
「でも、自分では払えないだろ?」
「…っ、どういうつもりですか」


イザークの両手は片方ずつ腕輪がつけられ、ベッドヘッドに鎖でつながれていた。
動きはするが、手を顔に持ってくることはできなかった。
衣服も着ておらず、裸の体の上から、薄いシーツが一枚かけられているだけ。
「君を、俺の秘書にしようと思って…君の能力はすばらしいよ。でもね…従順さが足りない。それは…」

「躾ければどうにかなる」

悪魔のような笑みに、イザークの顔が青ざめた。
「開発して…俺なしじゃいられないようにしてあげるよ」



アスランはおもむろにベッドサイドについている引き出しからチューブを取り出す。
何の文字も書いていないチューブの蓋をアスランが取る。
そして、バサッとイザークの上にかかっていたシーツを空いている片方の手で取り去った。
「なにを!!」
すべてをさらされるが、腕は動かないのではどうしようもない。
「躾けるって言っただろ。君は暴力では屈指なさそうだし…そうでなければ、軍人にはなれないけれど…。このきれいな顔に傷がつくのも嫌だしね…。このほうが、お互い痛い思いもない」
アスランは、さらされたイザークの方膝の裏に手を入れて持ち上げ、散々弄った秘所を暴く。


「嫌…もうやっ!!」
イザークは叫ぶが、アスランの手は止まらない。
開いた秘所にゆっくりとチューブの液体をたらす。
ピンク色の液体がイザークの秘所をてらてらと光らせる。
「冷たい…っ」
「直に…良くなるよ」
アスランはイザークの片足を持ったまま。秘所に指を差し入れて、たらした液体を中になじませる。
冷たい液体だが、すぐにイザークの中の熱さに慣れて…。
新たな刺激を生み出す。


イザークの足からアスランが手を引くと、次第に彼女の足が震えだし、閉じた足がもじもじと動いた。
「だんだんかゆくなってきた?触ってほしくなっただろ…」
「誰が…」
「いつまで言っていられるかな…じゃあ、俺は少し出てくるから…せいぜいがんばって」
アスランは残酷な言葉を吐いて、部屋を出て行った。


「はっ…あぁぁっ…くっ」
中がむずがゆい。
イザークは手に腕輪がはめてあり、動けない。
だが、あまりに痒くで、少しでも意識をそらせようと腕輪の鎖を引きちぎろうと腕を引っ張った。
だんだんと手首がこすれ、うっすらと血が滲む。
それでも、ほんの少しは気がまぎれたが・・・。
10分…20分
もしくは1時間。
時計のないこの部屋では、時間の感覚がわからない。
窓もない。
コンクリートの打ちっぱなしの壁は無機質で、生活感を感じないが、このベッドだけ…アスランの匂いがする。


もう耐えられない…。
「もっ…だめっ!」
「もっと早く言えばいいのに…あぁ。手首が…もっとやわらかいものにしておけばよかったかな」
部屋のドアはいつ開いたのだろうか。
アスランが戻ってきて、イザークのベッドに腰掛けた。
イザークの手に触れて、傷を確かめる。
「んっ…あぁっ…た…たすけ…」
イザークの瞳からはとめどなく涙があふれて、もうなりふり構っていられなかった。


「お願いしてみてよ。『言うことを聞きます。助けてください』ってね。じゃないと、ずっとそのままだよ」
アスランは、座ったまま、手をイザークの体に這わせる。
触れられた所から、熱がぶり返して、下腹部が疼く。
「…き…聞きます…んぁっ!」


「ん?…聞こえないよ。ほら…ここ。こんなに赤くなって。かわいそうに」
「あぁぁんっ!!」
アスランは、イザークの足元に移動し、ベッドに体を乗り上げた。
足を開かせ、秘所に指を這わせて、中を弄る。
待ち焦がれた感覚に、イザークは無意識に指を締め付けた。
「ほら、早く言わないとこのままだけど?」
指の動きはゆるく、入り口だけを動くだけで、かゆみのひどい奥の方までは届かない。


限界だった。
「…聞きます。何でも聞くから!!…もっ…おかしくなるっ」
イザークが叫ぶように言う。
「ちょっと違うけど…まぁ、合格かな。じゃあ、待ち望んでいたものをあげよう」


「きゃうぅ…」
ジッパーの音がしてすぐ、覚えのある熱いものがイザークの中に入ってきた。
待ち望んでいたもの。
アスランのモノがイザークの奥まで来る。
ジェルのすべりを借りて、最初のときよりも断然スムーズにイザークの中をアスランが行き来する。
「ぁん…はぁ…んっ!!」
アスランはイザークの両膝の裏側を持ち上げ、さらに深く自身を挿入する。
イザークも、痒みよりも快感が増していき、2・3度突かれただけで、内部を痙攣させ、達した。
「くふっ…んっ」
「そんなに気持ちよかった?でも、完全に中和するには俺が中でイカないとね…がんばって、締め付けてくれよ」


ぐじゅっという水音。
パンッという肉のぶつかり合う音。
荒い息遣い。
それだけが部屋の中を支配していた。


「はぁ…あぁ…もっ…」
何度も突き上げられて、達しそうになったところでアスランは動きを止め続けた。
アスランのモノは最大にまで膨れあがっており、イザークの中をめいっぱい広げている。
時折彼は結合部をなでたり、イザークの胸をもんだりした。
そのたびにイザークの体は過剰に反応し、アスランを締め付ける。
「ほら…っ…お願いしないと、イケないよ」
ゆさゆさと体を動かすが、それは強い快感を呼ぶものではない。
「なんて言えばいいのかわかるだろ?」
「っ…うっ・・・く…ください」
「何を?何が欲しいのイザーク?」
アスランは判っているくせに、イザークに言わせようとする。
口で言わせて、イザークの記憶に残させて。
彼女から行動を起こさせて、躾けていく。


「中に…ください。中で…出して…あぁぁっ!!」
「そうそう。素直になるのが一番だよ」
ゆるい突き上げをやめ、頂に辿り着くべく、アスランは激しくイザークを突き上げた。
彼女の体は大きく揺れ、手首の鎖もジャラジャラと鳴る。
もう開かないぐらいに広げられたイザークの足、体が曲がり、膝がシーツにつくくらい持ち上げられ、
串刺しにされるように内部を突かれたとき、イザークは限界を迎えて、達した。
「んっーーー!!っはぁ!」
唇をかまなかったら、きっと悲鳴のような声を上げていただろう。
アスランが圧し掛かっていたが、イザークの背中はしなり、アスランを咥えこんだ内部は収縮し、彼を思いっきり締め付けた。
さすがにアスランも、こらえられずに中に欲望を放つ。
イザークは朦朧とする意識のなかで、自分の内部でアスランが熱を放っているのを感じた。
ドクドクとアスランのものが蠢く。
かすかに痒みがひいていく感覚はあった。


「もう…いい…でしょう…早く……あっ…んっ…なに」
「まだそういう口を利くのか…意外に学習能力がないな」
イザークの中にいたアスランのモノは熱を放ったのに硬さを失わず、イザークの中にいた。
「従順になったほうが身のためだと、わかるまで終わらないよ」
「ひっ…あぁぁぁ!!」
イザークの中を再びアスランが穿つ。
彼女の中で放たれたアスランの欲望が、また中でかき回されることで白い泡となってイザークの中からあふれ出る。
シーツには染みが広がり続け、イザークは声が枯れるまで啼かされた。


可愛いイザーク。
俺しかいないこの檻の中へ早く堕ちて。
大切に飼ってあげるから。





02:大切なものはすべて檻の中へ





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