distance
『キラ…大好き』
そう言われたあの日から、僕のすべてが変わった。
君の笑顔のために
君の喜びのために
僕は、僕のすべてを捧げたい
「イザーク、カガリ。おはよう」
「「キラっ!」」
オーブにある一番大きな学校にイザーク・キラ・カガリは通っていた。
キラとカガリは双子で、そしてこの国オーブの代表の子供でもあった。
しかし、代表の子供であるからといっても何も特別なことはなく、
一般の子供と同じように育てられ、現在15歳になった今も普通に学校に行っている。
そこは一貫教育を行っており、3人は寮に入っていた。
キラの朝の日課は、イザークとカガリを迎えに女子寮の門に行くことである。
そこで毎日彼女達の来るのを待ち、一緒に敷地内にある学校に通うのだ。
制服はなく、私服での登校。
キラは密かにイザークの毎日変わる私服を見るのが楽しみだった。
初夏を迎えたオーブは、季節的に一番よい時期である。
これから、すぐに熱い日々が始まるが、今の数日間はそれほど暑さもなく過ごしやすい。
イザークは淡いブルーのシャツと白いスカート。
靴は動きやすい運動靴。
アンバランスな気もするが、それがとても良く似合っている。
三人並んで、学校までの道のりを歩く。
「キラ、宿題は?」
イザークがキラに話しかける。
「うん、やってきたけど…僕やっぱり国語苦手」
「私も、イザークに教えてもらったからな…お前も後で教室に行ったら教えてもらえ!!」
じゃあな、と言ってカガリは隣の校舎へと入っていた。
カガリだけ校舎が別なのだ。
「早く行こう?国語わかんないんだろ?」
「うん」
カガリと同じように、キラとイザークも自分達の教室へ向かって走った。
もうすぐ学年末テストがある。
このテストを終えると、2ヶ月の夏休みに入る。
キラとイザークは前々から二人で出かけようという話をしてた。
なので、二人はそんな楽しい夏休みを迎えるべく、勉強に精をだしていた。
授業前にはイザークに見てもらってキラは宿題を終わらせた。
午後のホームルームでは、学年末試験の時間割が発表された。
思いのほか教科がバラけてキラとイザークは安心した。
不得意な教科が々日に集中すると、必ずどれかは悪くなるのだ。
その日一日は特に何もなく過ぎて行った。
試験一週間前になると、イザークとカガリはキラを誘い図書館に篭りきりになる。
イザークはある程度オールマイティにこなせるが、キラとカガリは二人そろって文系の科目が苦手だった。
それをイザークが見るのが試験前の常の光景。
分厚い辞書や教科書。果ては参考書までイザークは持ち出して二人に勉強を教える。
そのお陰で、常に3人の成績は上位だった。
イザークも理系はそれほど得意ではないので、それをカガリやキラに教えてもらう。
バランスの取れた3人だ。
「今日はもうこの辺で止めるか」
イザークが腕時計を見てそういう。
一度食事のためにお互いの寮へと戻り、そしてまた図書館に戻ってきた。
消灯時間は特に決められていないが、図書館の開館は10時までである。
現在の時刻は9時50分。
すでに多くの生徒は寮や自宅へと戻って、今いるこの広い自習室も3人だけになっている。
「えっもうそんな時間!!イザ、私先戻る!テレビの録画するの忘れてた〜〜」
カガリが慌てて帰る準備をする。
「バックは持って帰るから、先行っていいぞ」
「悪いイザァ…じゃあ、キラお休み」
「気をつけてね…」
忙しい姉をとりあえずキラが見送る。
「何見たいんだって?」
片付けながら、キラが聞く。
「さぁ…ドラマかな。この時間私は風呂行ったりしていないし…あー…音楽番組だったっけ」
「カガリはテレビ好きだしね」
話しながらも片付ける手を休めることなく、イザークはカガリの分の片付けも済ませる。
「あー寮の前までそれ持つから」
キラがイザークが持とうとしていた姉のカバンをさりげなく持つ。
「いいのに…」
「持たせてよ…ね?」
キラは右手にカバンを2つ持ち、左手をイザークに向かって差し出した。
手を繋ごうという合図。
「うん…」
二人は手を繋いで、図書館を出た。
イザークの4歳の誕生日に出逢って以来。
二人は着々とお互いの気持ちを確かめ合っていた。
幼馴染、そして恋人。
「夏休み…楽しみだね」
二人でどこか遠出するのは今まではなかった。
「うん…今からドキドキする」
「どこ行こうか…」
そんな話をしながら、短い寮までの道を二人で歩く。
静まり返った寮への道。
時折、ジジッという街灯の音以外にはイザークとキラの声しか聞えない。
「イザ」
「ん?」
もうすぐ女子寮の前という所で、キラがイザークの手を引き止める。
道から少し外れた木々の間にキラはイザークを引き入れた。
「お休み」
「うん」
いつものようにキラの優しい唇が降りてくる。
最初は軽く触れて、そして離れる。
その後、キラはイザークの唇を舌で舐める。
「んっ」
優しく動く舌が、気持ちいいけれど、くすぐったい。
なのでイザークが少し首をくすめる。
「くすぐったい?」
「少し…」
「唇もね、性感帯なんだって」
そういう話に慣れていないイザークは暗がりでもわかるぐらいに真っ赤になった。
「気持ちいいことはいいことでしょ?」
「…」
恥ずかしくて何もいえないイザークの唇に再度キラはキスをする。
抱きしめて、舌を絡める。
息をつかせないほどに。
「んっ…ぅ…」
くちゅっという水音がやけに大きくイザークの耳に入ってくる。
イザークのキラを掴んだ手に力が入る。
数十秒の交わり。
「はぁ…キ…キラァ…苦しッ」
「ごめん…慣れないね?」
楽しげにキラが言う。
「…むぅ」
いつものこと。
カガリがいない時は、こんなの当たり前なのに、何時までたってもなれないイザーク。
でも彼女のそういうところもキラは好きだった。
「じゃあ、本当にお休み。好きだよイザ」
「うん…」
イザークがコクコクと頷く。
キラはイザークと暗がりから出て、手を振って自分の寮がある方向へと戻っていった。
イザークはそれを見送って、キラが見えなくなると自分も寮の中へ入った。
それからの一週間はあっという間に過ぎて、テストも思いのほかスムーズに終わった。
テストが帰ってくると、もう夏休み。
テストはすべて終業式に帰ってくる。
3人は特に問題なくすべての科目をクリアした。
晴れて楽しい夏休みの始まり。
になるはずだった…。
キラとカガリ、イザークは休みの時はいつもオーブ代表官邸の別邸で過ごしていた。
イザークの母はとても忙しい人なので、キラとカガリの父親が子供を3人一緒に過ごさせればいいと提案してくれた。
3人は一緒に迎えに来た車で家に帰った。
荷物をまとめて、お昼ごろにつくように車を用意してもらった。
学校から別邸までは車で約一時間の距離だ。
「坊ちゃま、お嬢様、イザーク様お帰りなさい」
「「「マーサ!」」」
3人を迎えてくれたのは、3人が大好きな乳母のマーサだ。
3人は車から降りるとすぐにマーサのところに駆け寄った。
「まぁまぁ、お元気そうで何よりです」
「マーサも」
キラが嬉しそうにマーサの手を取る。
「坊ちゃまも背が伸びましたね。お嬢様もイザーク様もお変わりなく。
マーサはうれしゅうございますよ」
少し目じりに涙を浮かべて喜ぶマーサに、イザークとカガリも嬉しくなる。
「さっ、お腹もすいたでしょう。早く中にはいて昼食にしましょうね」
マーサに促されて3人は別邸の中に入っていった。
すでに3人の好きな料理が所狭しと並んでいた。
豪華な昼食だ。
昼食を食べる前に、それぞれの部屋で着替えを済ませる。
そしてさぁ食べようという時に、別邸に代表官邸から電話が入った。
「はい、まぁ…お帰りですよ。はい。坊ちゃま!お父様からですよ」
父親からキラへの電話だった。
テーブルに着く前に電話の所にキラが向かう。
そのうちにイザークとカガリはテーブルに着いた。
「父さん?うん…判った。ご飯食べたら行くから」
淡々とした会話で電話は終わった。
「父様なんだって??」
「ん?話しがあるって…なんだろね。さーてお腹すいたからご飯食べよー」
キラの頂きますの合図で楽しい昼食が始まった。
その後キラは父親の用で代表官邸に向かい、イザークとカガリは二人で学校で出た課題の話しなどをリビングでしていた。
代表官邸に向かったキラは、すぐに父親に会いに向かった。
「どうかしたの?」
代表執務室に入ったキラが父親に話しかける。
「あぁ…大きくなったなキラ。入りなさい」
父やに促されて、キラが中にまで入る。
そしてソファに座って、父親が来るのを待った。
「実はな…これを」
父親はキラに茶封筒を差し出した。
「なに?」
キラが受け取った封筒をガザゴソと空ける。
白い紙になにやら文字が色々書いてある。
キラは何気なくその書類を読み進めて行く。
そしてだんだんと表情が険しくなっていった。
「なに…これ」
「月への親善大使の派遣だ」
「これ…僕が行くの」
めったに出さない低い声でキラが言う。
「カガリには、次期代表としての教育を来学期から始める。キラ、お前にはカガリの補佐役として最初の仕事をしてもらいたい」
「…」
「月との交友関係を深めるためだ、判ってくれ」
キラは何も言わずに封筒を手にして父親の執務室を後にした。
いつかはこうなると思っていた。
やはり自分は代表の息子である。
一般の子供達のように本当に自由になることはないのだ。
敷かれたレールの上を歩いていく。
キラはとぼとぼと別宅に向かって歩いた。
「キラ??」
別宅の入り口の前で、イザークがキラの帰りを待っていた。
「イ…イザ」
「キラ?どうかした?」
イザークがキラに気がついて彼に近寄る。
彼女がキラに触れようとすると、キラが怯えたように一歩ひいた。
「ん?」
「ご…ごめっ…ちょっと…来てくれる?」
一歩ひいたキラだったが、今度は自らイザークの手をひいて別宅の裏にある林の中に入っていった。
「キラ??」
「…」
尋ねるイザークにキラは何も言わず、林の中を歩く。
数分歩くと、林が切り開かれて、小さな噴水が出来ている。
これはキラとカガリの父親が小さな二人の子供のために作ったものだった。
丸い噴水の上には2つの天使の像。
その天使の持つ瓶から、綺麗な水が流れ出て、下の池に落ちる。
その横には小さなベンチ。
そこにイザークを座らせて、その前にキラが立つ。
綺麗なせせらぎが聞えるのに、二人を包む雰囲気はなぜかピリピリしている。
「キラ、どうした?何かあった??」
「…イザ」
「僕…一年間月に行く」
耳に聞えていたせせらぎが一瞬、聞えなかった。
「イザ…僕…イザっ!!」
「ご…ごめっ…ごめん…」
イザークが何も言わずに涙を流した。
慌てて、キラはハンカチを出してイザークに手渡す。
イザークもそれを受け取って、瞳にあてるがその涙は止まる事がない。
ボロボロとあふれ出る涙。
「ごめんキラ…ごめん」
謝りながらも、涙を流す。
その姿にたまらなくなって、キラはイザークを抱きしめた。
「僕…僕は」
「何も言わないでいいから…判ってるから」
逆にキラを慰めようとする。
その姿にキラは心を痛めた。
「行くななんて言わない。そんな我侭言わないでも…でも」
イザークがキラにぎゅっと抱きついて。
「僕はイザークのこと愛してる。それだけは忘れないで!」
一年という期間が長いのか、短いのか判らない。
でも、その間、いつものようにキラが自分の側にいないことはイザークもわかっていた。
彼は代表の息子である。
自分もそれなりに地位のある親を持ってはいるが、やはり違う。
こんなに長く幸せが続いた方が奇跡なのだ。
愛してる、好き。
それだけではどうにもなら無いときもあるが。
15歳の自分達にはわからない。
詳しい話をキラはイザークにした。
一年間で帰ってくること。
その期間は絶対会えないわけではないこと。
それにイザークは納得した。
そして。
「旅行には必ず行こう」
二人はその日の夜から、きちんとした計画を立て始めた。
結局月に行く前、キラはかなり忙しいようで、長期旅行の予定は立てられなかった。
許可が下りたのは、1泊2日という短い期間。
それでも、キラとイザークは喜んだ。
旅行先はオーブの最南端にある、イザークの家が所有する小さなロッジとプライベートビーチ。
二人は一日分の食料も車に積んでもらった。
一日だけでも二人で生活がしたかったのだ。
「それでは、明日の夕方お迎えに上がりますので」
午前10時ごろに別邸に迎えの車が来る。
その車に乗り込んで、北端のイザークの別荘まで送ってもらった。
カガリやマーサに見送られて、キラとイザークは別邸を後にした。
別荘に着くと初老の運転手を見送って、キラとイザークは荷物をロッジの中に運び込んだ。
二階建てのロッジには食器類は勿論ほとんどすべての家具がそろっている。
月に数回、管理人が来て掃除をしてくれているのでとても綺麗だ。
部屋も沢山あるが、今回はツインの部屋で二人で過ごすことにした。
部屋に荷物を運び込み、二人は海に行くことにした。
「キラ!早く」
カガリと買いに行った水着を早速着て、イザークがビーチに出る。
白い肌は焼けやすいので、念入りに日焼け止めを塗っていた。
そして、大きな麦藁帽子もかぶる。それがとても似合っていた。
水着はビキニ。パレオをつけているが、そこから覗く素足は細く、長い。
細いブルーとグリーンのボーダーの生地は色が薄いのでとても上品な雰囲気。
イザークにとても似合っていた。
駆けていくイザークをカメラを持ったキラがゆっくりと追った。
夏の日差しが真っ青な海に降り注ぐ。
「まだちょっと冷たい」
イザークが足を海水に浸すと、ヒヤッとした。
麦藁帽子とタオルを砂浜に置いて、イアークはゆっくりと中に入っていった。
「イザ…はいこれ」
「用意いいなぁ…」
追いついたキラがイザークに浮き輪を渡す。
それを受け取って、イザークはキラと本格的に海に入っていった。
足元に熱帯魚が群がって、くすぐったい。
キラがイザークの掴まっている浮き輪を押して、ゆっくりと泳いだ。
キラと浮き輪を交換したり、キラが潜って貝殻を取ってきたり。
貝殻を持つイザークを写真におさめた。
一緒に海の中で写真をとった。
これは記念。思い出の写真。
お昼ごろまで、二人は海の中にいた。
お腹がすいたころ、二人は海から上がって、ロッジに戻った。
着替えて、イザークが昼食を作ってくれる。
「何作るの??」
「サラダと…パスタかな」
野菜を持ってキラの方を向くイザークを、キラは写真におさめた。
持ってきたエプロンをしてイザークがキッチンに立つ姿はまるで。
「…なんだか、新婚さんみたい」
キラがにこやかに笑って、イザークの横に立ち、レタスを剥いた。
イザークの手つきは怪しいものだったが、出来上がった料理は美味しかった。
その後、二人でロッジの周りを探索して、その日一日は終わった。
夜。同じように夕食を作り、片付け終わるとキラが花火を持ってきた。
「それ…」
「うん、やろうよ久しぶりに」
夏になるとカガリと3人で必ず花火をしていた。
キラはバケツを右手に持って、イザークに花火を持ってもらい、外のビーチに出た。
真っ暗な海岸。
ロッジの明かりだけが、唯一の光。
キラは砂浜にバケツを置いて、ポケットからライターを取り出し、花火のセットに入っていた蝋燭に火をつけた。
それをどうにかして砂浜に倒れないようにさした。
「ほら、持って」
キラが何種類かの花火をイザークに渡す。
キラは先に持った花火に火をつけた。
シューという音の後に、パチパチと火花が散る。
それが暗い砂浜を照らし、とても幻想的だ。
イザークもすぐに火をつける。
花火を持ち、うろちょろする。
煙が弧をかき、火花があちこちに飛ぶ。
キラとイザークははしゃぎ、走り、花火を楽しんだ。
「もう最後??」
花火の最後と言えば線香花火。
イザークがキラから花火を受け取る。
「うん…じゃあ、火付けるよ」
砂浜に座り込んで、線香花火をつける。
ジリジリと花火の音、そしてさざなみの音。
それだけが二人を支配する。
「楽しかった」
「僕も…楽しかった。写真も沢山取れたし…アルバム作れるよ」
「…うん」
「イザ…」
線香花火の火が弱くなると同時にイザークの声も小さくなっていく。
そして、最後の火玉が砂浜に落ちた。
「イザ…これ」
砂浜にさした蝋燭の日がぼんやりと二人を映す。
キラは座っているイザークの左手を取って、立たせた。
「離れたく無いよ。僕の方が…どうにかなりそうだ…だから」
キラはイザークの左手を持ったまま、その薬指に指輪をはめた。
「ずっと繋がっていたいから…」
「キラ」
「いつか……一緒になろうね」
砂浜で誓った
決して離れないと
離れても…繋がっている
君のために
君の笑顔のために、僕ができること
キラの出発の日、イザークはカガリとともに空港に来ていた。
彼女の左手には小さなサファイヤの指輪が光っていた。
そして、キラの首にもネックレスにつながれた指輪が見えないがある。
「父さん、カガリ…イザーク。行ってきます」
スーツをきたキラはバックを持ち、搭乗ゲート入り口にいる。
「気をつけて」
「イザークと遊びに行くから!!」
「キラ…いってらっしゃい」
父親、カガリ、そしてイザークそれぞれ笑顔キラに言葉をかける。
キラは笑顔で、シャトルへと向かった。
シャトルが発進するのを、イザークとカガリは外で見ていた。
ゆっくりと発進し。あっという間に消えていくシャトル。
キラがいない間に、自分も精一杯出来ることをしようとイザークは誓った。
シャトルが月に着くと、何人もの人間がキラを出迎えた。
「こちらへ…」
そう促されて、キラは月の空港を出発し、ホテルへと移された。
そこでは、来る前に写真で見た月の代表らしき人間と、キラもまったく知らない人間がキラと同じく人を連れて一緒にいた。
「やぁ、オーブの…キラ君だね。初めまして」
代表がキラに握手を求める。
「キラ君、此方は、プラントの代表子息で…アスラン君此方へ」
キラのまったく知らない人間がキラに近づく。
「君が親善大使?俺はアスラン。よろしく」
自分と同じ年齢の人間。
彼も自分と同じ立場にある人らしい。
「僕はキラ…よろしく」
お互いが握手をした。
「これから、一緒に月で勉強する仲になる…仲良くしてくれよ」
代表からの言葉に、二人は頷いた。
そして、現実に二人はとても親しくなり、親友と呼べる仲にまでなるのだった。
END